小柳ゆき氏の名曲「 be alive」が 意味づける決定的な資質

小柳ゆき氏の「be alive」が意味する、お手本としての価値

　一旦小柳ゆき氏の名曲たちを書き出したからには、「be alive」という、次なる歴史的名作と、それが意味する文化的な価値というものを語らずにはおられなくなってきました。

　
この小柳ゆき氏の名曲「be alive」ですが、前回紹介した「愛情/can’t hold me back」なる曲たちとはまたまたその威力のなす意味合いが異なった一曲であります。

　

いや、視点を変えれば、むしろ今回紹介する「be alive」こそが、より一層聞く者たちに突き刺さる感覚を味わえるのではないかな、といったところではあります。

　

「be alive」とは、小柳ゆき氏がしみじみと歌い上げるバラードでありながら、なぜか悲しみや憂いというものをまず感じさせないだけの、明るい希望に満ち溢れた未来への展望が持てる、少なくとも我が国の歴代のバラード曲達を見渡してみても、実はなかなかありそうでなさそうな、高い価値を意味する一作だという事を教えられます。

　
そんな大きな差別化ともいえる意味合いもあり、したがって小柳ゆき氏だからこそ「be alive」なる一作が、あそこまで人の魂に突き刺さって止むことのないまでの演出が可能になったと言っても、まず言い過ぎではないのです。　

　

ただ単に我が国における音楽業界からの視点だけでなく、小柳ゆき氏自身の歴代における、甲乙つけがたい数々の名作達の中でも、更にひときわ抜きに出た、名曲としてのお手本的存在の意味合いをも持っているのです。

　
それ故に、この「be alive」なる一曲としては、歌詞、旋律、小柳ゆき氏自身の声量、そして音域などなど、多角的な視点からしても、解読の仕方としては幾通りも存在するでしょう。

　

ここで私なりにもこの「be alive」なる曲の意味合いを、どこまで正解とされるか分からないですが、解いていこうと思います。

小柳ゆき氏の「be alive」が意味する、過去・現在・未来

　この「be alive」なる一曲が意味するものは、言ってしまえば過去・現在・未来という視点に立って主人公自身が存在価値そのものについて、解いていこうとしているところでしょうか。　

　

あくまでも「be alive」における本題とは、男女関係であり、この両者の在り方とはどうあるべきで如何なる志にて進んでいくべきか、まあそんなところを解かんとしているように私には映ります。

　
言ってしまえば、「be alive」では、あくまでこれは私なりの一つの感覚にしか過ぎませんが、主人公が現時点より過去を振り返りつつ、未来に対してブレない視線を向けながら絶え間なく進んでいく、という新たなる決意を語った世界観が読み取れます。

　

さらに一層「be alive」ではその決意からは何よりも新鮮な感覚というものを意味することも伝わってくるのです。

　
それも発売当時の小柳ゆき氏のイメージからすれば、なおさらその新鮮な決意という意味合いが、「be alive」より強く伝わるのではないか、といったところです。

　
ただ単に高音域で突っ走るような感覚ではなく、その「be alive」なりの作風からしても、強弱の波を幅広く聞かせながらの、むしろ歌い手というよりも、「語り部」と呼ぶに相応しいまでの、感情移入の仕方でした。

　
併せて、この「be alive」の位置づけとしての意味合いからも、小柳ゆき氏にとってはデビュー作であった「あなたのキスを教えましょう」から、はるかに進化した仕事ぶりが目に見えて読み取れたかな、といったところです。

　

勿論、前回紹介した「愛情」からも小柳ゆき氏の比類なき存在価値が教えられたのは、今更言うまでもありませんが、やはり今回の「be alive」こそが、小柳ゆき氏にとっての躍進を意味する１つのブレイクポイントであったような感覚があります。

　
そのまさに、「be alive」が一世一代の躍進作となり得た本質的な焦点とはどこにあったのか。

　

というのも、ただ単に過去や未来に目を向けるというだけでなく、それぞれ過去と未来という、両方の視点から現在の自分たちの姿を見つめているような、より本質的な意味合いでの演出効果が読み取れてきたのです。

　
この「be alive」における演出効果によって、小柳ゆき氏を出世させる勝機に導いたのだと言う風に、私なりに解けてきました。

　

たかが一曲のバラードであっても、不思議と今回紹介した「be alive」からは、むしろ新境地への手がかりとも呼べる、質の高い意味合いをもってして、新たなる生活の営みとはどうあるべきか、という事も同時に突き刺さるような感覚で教えられたものでもありました。

　

　
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