月別アーカイブ: 2019年04月
「トラック野郎・望郷一番星」における、ダイナミックなロケの場面 トラック野郎シリーズ第三作「望郷一番星」(1976年8月公開)では、何といきなりロケの舞台が北海道に定められ、これがきっかけでまさしくトラック野郎シリーズとしてのピークに入っていったかな、って感じです。 そしてこの「トラック野郎・望郷一番星」のロケ場所がいきなり北海道という展開になったことから、このロケ自体が、トラック野郎たちにとっての「心の故郷」として愛される型になったのです。 そう言えば、主人公の桃次郎役を演じた菅原文太氏が亡くなった際(2014年11月ころ)に、「トラック野郎・望郷一番星」の、有終の美を飾ったかの命懸け意外の何物でもない爆走シーンが、テレビのニュースの一場面に映し出されていたのをたまたま覚えております。 なんせその「トラック野郎・望郷一番星」における、ラストの爆走シーンのロケについては、設定としては、『釧路~札幌間を、40トンの生魚を積んで、5時間以内に送り届ける』という、空いた口が塞がらないほどの次元でした。 それも真夏のロケという、過酷極まりない環境の下での出演者たちが体当たりで挑んだ、歴史に残る不朽の名作以外の何物でもありません。 その40トンの荷を積んで、一番星号のスピードメーターが60キロから100キロまで加速するという場面が映し出され、もし指定時間内に運べなければ、2000万円もの損害を請求される、といった、絶体絶命の状況でした。 トラック野郎シリーズにおいては、言うまでもなくどの作品ともロケはあくまで過酷で、時には捨て身とも言えるまでの姿勢でこそ成し遂げられたものです。 従って、どのシリーズのロケが一番過酷だったか、とは甲乙つけがたいものでありますが、私なりの独断と偏見で選び抜くとしたら、今回紹介する「望郷一番星」のロケが最も過酷を極め、一種の差別化作品であった、というのが偽りなき感覚です。 それ故に、これほどまでの作品のロケに役者生命を賭けられる俳優といえば、やはり桃次郎役の菅原文太氏、ジョナサン役の愛川欽也氏、そして桃次郎のライバル役のカムチャッカを演じた梅宮辰夫氏といった面々に尽きるものです。 この「トラック野郎・望郷一番星」の爆走シーンのロケの中でも、最も命懸けの場面といえば、つり橋を渡る場面でした(あくまで架空で、特撮です)。 正しく今なお愛好家達の中では語り草となってはおりますが、まあまあ同じ当時の数ある特撮の中でも、最も精巧かつ今日のCGにも劣ることがないまでの臨場感を演出しておりました。 そしてこの吊り橋を命からがら渡り終えたその後には、桃次郎とトラック野郎仲間たちとの揺ぎ無き信頼関係を描いたロケが展開されました。... Read More | Share it now!
・・・[続きを読む]「トラック野郎・天下御免」における、アクの強きライバルキャスト達 トラック野郎シリーズ第4弾・「天下御免」の作中においても、例外なく他のシリーズ同様に、桃次郎にとってのライバル役のキャストたちと痛烈にぶつかり合い、そしてぶつかり合う事によってこそ、新たな信頼関係が生まれていく、という展開になっております。 今回紹介する「トラック野郎・天下御免」におけるキャストたちにつきましては、前回紹介した千津(松原智恵子氏)のように、地道で堅実なキャストとはまたまた異なったキャラクターではあります。 彼女彼らは、全10シリーズから見ても、ひときわ性質の異なるライバルキャストたちで、一番星桃次郎と共に、笑いあり、感動ありの身を熱く焦がすようなドラマを展開していきます。 そんな桃次郎のライバルたちとして、「トラック野郎・天下御免」のシリーズで桃次郎を支えたキャストですが、この「トラック野郎・天下御免」においては、実はライバルキャストが2名存在したのです。 トラック野郎シリーズにおける、ライバルキャストの設定としては、どのシリーズも桃次郎との格闘シーンにトラック野郎としてのプライドをもかけたワッパ勝負(ただし、7作はライバルキャストの愛車なし)が定番の見どころとなっております。 「トラック野郎・天下御免」での、ライバルキャスト達との決定的場面 そんな「トラック野郎・天下御免」における、ライバルキャストとしてのメインがコリーダこと須田勘太(故・杉浦直樹氏)で、もう1名がなんとコリーダの妹役としての須田雅美(マッハ文朱)という、それまでのシリーズから見ても、何とも驚異的であると言えるキャストの設定となっております。 ... Read More | Share it now!
・・・[続きを読む]