チェルノブイリ原発事故による、人体への影響を描いた作品を新世代に
今回はいかにもチェルノブイリ原発事故という一見そのタイトルからして、いかにも目を背けたくなるような話題かも知れません。
にもかかわらず、なぜ今更チェルノブイリのあの件について、話題を出そうという気になったのか。
その動機について、お話ししていくことにします。
というのは、言うまでもない人類史上最大の過ちとして後世にまで伝えられてきた、あのチェルノブイリ原発事故とその人体だけでなく、自然界における図り知れぬ影響を振り返ってみることにより
我々の新世代における危機意識と各々の身の守り方とでも言うべきものを見出していこう
と考えているからです。
何もチェルノブイリのような事故がまた再発しますよ、だとか、世界の安全と平和に務めましょう、みたいな啓発的な主旨ではなく、
その危機的意識というものを現実世界の日頃において各々が持たせることにより、この過酷極まりなく詰んでいるとまで言われている
ご時世を生き抜いていくための、何らかの方向性を見出していこうと考えているのです。
言い換えれば、我々が普段その目を背けたくなるような、
究極とまで言われている事実関係に目を向けることにより、むしろ何か人の心を揺さぶり目覚めさせるものがあるはずだ
との視点にも立って、新たなる新世代への方程式を私なりに解いていきたいのであります。
という風な思考に基づき、今回のタイトルに沿いつつ、チェルノブイリ原発事故及びそれによる人体や自然界への影響を今一度振り返っていこうと思います。
チェルノブイリ原発事故と、人体への計り知れぬ影響を振り返る
まずチェルノブイリ原発事故が起きたのは、1986年4月26日はモスクワ時間での1時23分、当時ソビエト連邦(現在のウクライナ・キエフ州)の1都市・チェルノブイリ原子力発電所4号炉の爆発によるものでした。
で、その原発事故以来30年以上もの時を経て、人体や自然界に言い切れぬほどの影響を与えてきた凄惨な事故として、人々に語り継がれてきました。
最も、今更ながらチェルノブイリ原発事故とその影響については、様々なところから情報を得てきたかも知れませんが、国際原子力事象評価尺度(INES)の示す所の事故の規模では、最大のレベル7に指定されました。
それゆえにチェルノブイリ原発事故による人体や自然界への影響どころか、死者数や被ばく者数等のデータについても、恐らく未だに把握できていないところが大半であるとも考えられます。
という事で、まずは人体への影響について、解明されている範囲でしかありませんが、お話ししていこうと思います。
まずは決死隊と呼ばれた、福島原発事故で言うところの除染作業員に対する被害についてです。
60万人、80万人とも言われる決死隊の人数ですが、その中で被ばく者数は約20万人であったと言われております。
現在のウクライナに住む、この20万人の人体への影響被害を調査しただけでも、これは1992年~2000年にかけてのデータではありますが、癌による死者数は年々上昇し、2000年には一般人の3倍にも達していたようです。
この人体への影響に対するデータを見ただけでも、いかに凄惨なるものか、伝わってくるとは思いますが、あくまでこの人体への影響は、ごく一部の情報にしかすぎませんでした。
チェルノブイリ原発事故の人体への影響を物語った、衝撃の物語
一方では、これは恐らく年齢的には14歳以下の子供達に対するデータだと思われますが、ウクライナでの被害者数350人以上のうち150万人であったとされております。
またベラルーシでは、国土の4分の1に放射性物質が降り注ぎ、そこでも14歳以下の子供達への人体への影響としては、甲状腺癌の発生率が1990年には2,000件だったものの、2000年には8,000-10,000件にまで増加したとされております。
勿論、まだまだチェルノブイリ原発事故による人体への影響に対する報告としては、決して十分だとは言えませんが、中でも人体への影響を決定的に描写したと思われる作品が、2003年に制作されたドキュメンタリー映画「チェルノブイリ・ハート」です。
まあ、ザッと説明するなら、監督のマリアン・デレオがCCPIなる団体を設立したある人物と共にウクライナとベラルーシを訪れ、チェルノブイリ原発事故が引き起こした子供達への人体への影響をフィルムに収めた、という型で生み出されました。
この時点では、チェルノブイリ原発事故より16、7年というところでしたが、後ほどこの「チェルノブイリハート」は2011年3月11日に起きた、東日本大震災に伴う福島原発事故においても大きく取り沙汰されたのは、言うまでもありません。
それもまた、ドキュメンタリー映画であるからなおさら、他の作品達よりも事実関係がはっきりしていて、人体への影響も伝わりやすいのではないか、と言うところです。
チェルノブイリ原発事故および人体への影響に目を向ける、本当の動機
以上より、今回これほどまでに凄惨な人類存亡に関わるべく話題を提示した、更なる私なりの動機についてまとめるとします。
ひとえに言ってしまえば、
少しでも高い価値ある情報を提供していこうとする立場からしても、現実世界の究極とも言える場面に一度は目を向けて見る
こともまた、決定的な選択肢だと感じているからであります。
また別の言い方をするならば、前ほどお話ししましたが、
現実世界の非情な荒波に対して、危機的意識を持つか持たないかとでは、提供する価値の質も変わってくるのではないか
というのもまた、偽りなき動機の一つです。
すなわちその一環として、今回はチェルノブイリ原発事故という題材から、さらにそれによる人体への影響というものもドキュメンタリーとして決定的に取り上げた映画「チェルノブイリ・ハート」についてもお話しさせていただきました。
今回紹介したドキュメンタリー映「チェルノブイリ・ハート」のご視聴については、以下よりお願いします。👇
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