地下鉄サリン事件より20年超、犯人達の凶行に目を向けてみて
2020年3月20日は、世界を震撼させたかの地下鉄サリン事件より実に25年、即ち四半世紀もの時間が経ちました。
つきましては、この地下鉄サリン事件というのは、それまでには前代未聞であったような、大規模な化学兵器を使ったテロと言うに相応しい事件でした。
犯人としては言わずと知れたオウム真理教関係者達でしたが、これまた事件が事件故に麻原彰晃事松本智津夫被告始めとした犯人達一人一人としても、実に狡猾で精巧な知恵の持主でもありました。
したがって今回としましては、これほどまでの事件における犯人側の凶行に目を向けつつも、今日における危機対策というものについても、改めて何か気付きというものを得られれば、という風に思っております。
また今回ばかりは、本サイトにおいては今までにはなかったような、実際に歴史上発生したフィクションとしたそのドキュメンタリー番組動画を紹介する、といった試みになります。
したがって、この地下鉄サリン事件については、今までの訪問者さん達からすれば、例えば「トラック野郎」などを始めとした、いわゆる伝統的な英雄的最高傑作とは大きく異なるため、多少たりとも違和感が生ずるかも知れません。
にも拘わらずなぜ、本サイトにおいてわざわざそこまでして、この忌まわしき事件を話題に取り扱おうとしたのか。
それもよりによってなぜ、今更犯人達の行動に対して目を向けようとする気持ちが生じたのか。
つまり、凄惨な事件を起こしてきた犯人達の素性に迫ることにもより、今日そして今後ともいつ起こりえるかも知れないような、地下鉄サリン事件を遥かに上回るべく人災としてのテロのような事件に対する危機意識を高めて行きたいところであります。
併せて、甚大な危機から身を守り抜いていくためには、いかに行動していくべきか。
以上のような焦点を踏まえた上で、地下鉄サリン事件を起こし、死刑もしくは無期懲役といった刑に処されてきた犯人達の生涯や犯行の動機などに迫っていこうと思います。
地下鉄サリン事件に関わった、松本智津夫以下の犯人達の人生とは
という事で、まずは地下鉄サリン事件を起こした主犯のトップであった、松本智津夫に対する生涯について、振り返ってみましょう。
元々松本智津夫自身、視覚障害があり、それゆえに熊本での少年時代つまり1975年に熊本県立盲学校を卒業するまでは、陰のある行動が多々あったとの黒い噂もありました。
このようにハンディキャップのある生い立ちが故に、松本智津夫はゆくゆくエリート街道を目指して一国の指導者となることを志し始めた、と言い伝えられております。
そもそもこここそが、やがて地下鉄サリン事件を引き起こすきっかけとなったのでは、と言ってしまえばそんなところではあります。
あるいは一時期東大進学を目指して代々木ゼミナールにも通っていたり、熊本大学医学部を目指したりしたようですが、まさにここでの挫折というものが、何年も後の犯行に及んでいった、と言うところでもあります。
このような挫折の果てに、オウム真理教のトップとして、他の犯人達であった林泰男に高橋克也らを使い、地下鉄サリン事件以外にも坂本弁護士一家殺害事件や松本サリン事件などを引き起こしたものだと、考えられます。
その他、この事件に関与した犯人達の犯行の動機となったその元のきっかけとは、以下のような感じです。
まずは高橋克也については、大学に進学できずに就職しても対人関係で挫折し、その後さまよった末に1987年にオウム真理教入信、以後サリン事件始めとした様々な事件に関与してきて、無期懲役の判決を受けました。
また林泰男については、地下鉄サリン事件においては、実際にサリン散布を実行した犯人だとされました。
林については、2018年に死刑が執行されておりますが、この人物の生涯としても、かつて若かりし頃にどこがで歯車が狂い、オウムに入信したとされております。
元々工学院大学の2部にて電気工学科で人工知能を研究し、トップクラスの成績を収めるも就職して会社勤めする生活には抵抗を感じていたようです。
そこで卒業後しばらくの間世界各地を旅行したその末に、自分自身にとってのよりどころとなるカリスマ的存在を求めてか、オウム真理教に入信する様になりました。
そしてゆくゆくこの林泰男はサリンの使い手として中心的であったとされ、松本サリン事件にも拘わったとされております。
以上のような型で、地下鉄サリン事件に関与した犯人達は、元々頭に描いていた進路を歩めず夢破れたりして、その能力を暴力で社会を混乱に陥れるような、凶行へと向けてしまったのです。
地下鉄サリン事件の犯人達の生涯に目を向け、今日の危機対策を問う
先ほど、今回お話しした地下鉄サリン事件を上回るような甚大な事件が起きてもおかしくはない、とは言いました。
実はあれらの犯人達のかつての挫折は、今日における我々現役世代にも少なからず当てはまるフシがあると、見受けられます。
特に近年においても凶悪な事件の犯人としては、例えば就職氷河期時代を経験した、我ら40代を中心とした世代による実例であることも確認されております。
誤解しないでいただきたいのは、だからと言って一人一人を疑いの目で見ていく、という事ではありません。
ただ、あくまでもそんな実例も頭に入れた上で、今回お話ししたオウム真理教の地下鉄サリン事件を起こした犯人達の生い立ちと照らし合わせてみることにもよって共通点がどこかに見出される。
そしてより一層危機対策に対する思考を高めていただければ、と考えているのです。
つきましては、今回お話ししたような、地下鉄サリン事件をひき起こした犯人達の動機などに迫りつつも、NHKのドキュメンタリースペシャル・未解決事件File.04「オウム真理教 地下鉄サリン事件」により、 今日における危機対策を問うきっかけとなってくれれば、と考えております。👇
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