「トラック野郎」一番星復活劇に学ぶ、愛着心と感謝の精神
「トラック野郎」一番星号の実車が原作放映時と変わらぬ姿にて、一般市民がイベントにて触れ合えるようになるまでの復活劇を、今回は熱く語っていきます。
一番星号がまず原作時に等しい飾りで復活を遂げた時期としましては、「トラック野郎」最終作終了後より実に40年近くを経た2010年代後期であったとされます。
具体的な一番星号復活劇については、私としてもデコトラ専門誌等でうっすらと覚えている程度でしかありませんが、少なくとも我らがイベントにて楽しめる「完全復活」を成し遂げるには、実に4、5年はかかった模様ではあります。
⇒一番星号参加のイベントの模様はこちら
そういえば「トラック野郎」で一番星号がデビューを果たして40周年を迎えた2015年に北海道に上陸した時点では、荷台のペイントがはがれていたりと、古さを隠せない外観ではありました。
もっと遡れば「トラック野郎」終了後における一番星号は高年式の波を隠せずに、一時は廃車寸前にまで陥ったという情報もあるくらいです。
一方で「トラック野郎」終了から僅か2年も経たない1981年に一番星号が文太兄い主演の刑事ドラマ「警視庁殺人課」にて、ある1話内にエキストラで出演した事もあります。
また私が「トラック野郎」及び一番星号の存在を知り得たのはシリーズ終了後より約10年を経た80年代末期でした。
ついては「トラック野郎」終了後から実に数十年以上を経て一番星号を完全復活を実現させた関係者達による生き様を追いながら彼らに対する敬意を示しつつ、今回も熱を込めて語っていくとします。
「トラック野郎」一番星完全復活に至るまでの人知れぬ困難と愛着心
これは「トラック野郎」愛好家なら言うまでもありませんが、「トラック野郎」の原作に見合う作品の復活は無理にしてもせめて一番星号の実車だけは国宝として保存してもらいたい。
そう願っていたに違いありません。
「トラック野郎」出演車の中には高年式による老朽化を隠せず、一番星の相方は「ジョナサン号」のように生憎廃車となってしまった名車達も少なくありません。
あるいは「トラック野郎」最終作に出演したライバル車は龍馬号のように、キャブ本体は保存されても荷台は爆破により解体されてしまった実例もあります。
これは「トラック野郎」終了後数十年間における社会環境の変化にも伴うものだからやむを得ないと言ってしまえばそれまでかも知れません。
まず一番星号の車種自体が70年代前半期の型としても維持するには現行型と比べて大変な手間暇を必要とします。
車検でも40年以上経った車両が合格するには厳しい点もあったり、かと言ってエンジンをオーバーホールにも部品の取り換えがきくという保証もありません。
飾りのパーツともなればなおさらで、現代のデコトラ専用パーツは電球1つにしても「トラック野郎」放映時と同じパーツを調達するのは至難の業だったことでしょう。
それでも一番星号を何としてでも復活させねば!! というオーナーはじめ関係者の職人たちによる揺るぎなき愛着心は決して消えませんでした。
希少価値を生み出せる専門家達のお陰もあり見事「トラック野郎」最終作「故郷特急便」終了時に等しい飾りにて、完全復活を成し遂げました。
一番星号完全復活に当たり例えばデコトラグループ最大手「歌麿会」の田島会長としても、
あくまで「トラック野郎」放映時に等しい姿でなければ、一番星号は本物の文化資産としての価値を生み出せない
との徹底した愛着心を示し続けてきました。
以上のような一番星号復活劇を振り返ると、21世紀を生きる我等のような後世の立場としても、実に痛烈なメッセージを発信している事を悟りました。
「トラック野郎」一番星復活劇の視点から、効率化と利便性を見直す
「トラック野郎」一番星号の復活劇を追うに当たり、今回は利便性を常日頃より享受する我らに対しての問いみたいなものを発見しました。
ネットの力が隅々まで行き届き、「トラック野郎」放映当時よりはるかに情報の調達はじめ何から何まで便利になった現代を生きる我等としても、改めて何かを見直す必要があることに気付いたのです。
「トラック野郎」のDVD1本にせよ、わざわざレコード店に足を運ばずとも通販サイトで簡単に注文でき、翌日配達も可能である。
あるいは聴きたいミュージシャンの名曲1つにしてもYouTubeの動画から無料で視聴も可能であったり、今世紀に入ってからあらゆる手間が省け有料が無料になったりと、効率化と利便性の発達は驚異的でした。
しかしこの効率化と利便性の裏を返せば環境の変化と共に「トラック野郎」に限らず、歴史的資産価値が軽視される恐れもあります。
一番星号の完全復活劇に見られるような、人知れぬ紆余曲折や愛着心が置き去りにされるかも知れないのです。
民間企業においても残業カットによる人件費削減はじめ、ありとあらゆる効率化が進められてきて、同時にコンプライアンス重視も長く叫ばれ労働者の人権も厚く保護されてきました。
確かにかくいう取り組みにより利益を上げてきた企業は少なくないですし、私としてもこれは決して外れでないと感じております。
ただ一方で効率化を偏重するあまり、この環境に慣れ切る事で先人達に対する感謝の精神を置き去りにしてしまうかもしれません。
言っときますが今ある利便性はいくら無料で享受できるようになったと言えど、決して当たり前ではありません。
即ち「トラック野郎」なる超大作を世に送り出してくれた制作関係者一同、及び一番星号と共にデコトラ文化を発展に導いてくれた団体の関係者といった先人達に対し、私なりにも精一杯の感謝の精神を示すべきです。
即ちその為に私は一番星号参加のイベントに自己投資の意味をも兼ねて参加し、こうしてメディアにより発信し続けているのです。
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