「トラック野郎」はbig99が初めて知ったライバルであった事実
「トラック野郎」がbig99こそが実は私が生まれて初めて知った一番星のライバルであり、big99の愛称の由来とはズバリ!! 奴の本名である九十九(つくも)譲治からきているという、何とも分かりやすい理屈でした。
「トラック野郎」でこのbig99が出演したシリーズとは第8弾「一番星北へ帰る」(1978年12月公開)であり、それでいて「トラック野郎」を生まれて初めて知った時のライバルだった、というのもまた事実でした。
まあ「トラック野郎」も第8弾ともなると、必然的にそれまで以前に高質なエンタメが求められたような、今思い起こせばそんな感じでもありました。
よってそのbig99こそがまさになるほど、過去7作にはあり得なかった全く異質なライバルだった事がよく分かります。
なんせbig99とは「これが本当に邦画なのか?」と初めて出会った「トラック野郎」シリーズから見る目を疑った、あの頃の記憶も明確に消えることがありません。
そうです、big99とは「トラック野郎」史上におけるライバルとどこが異質だったのか? については奴はアメリカ大陸で仕事をしてきただけあって、何とも型破りでダイナミックな生き様だったというのがまず1つです。
故に奴は一番星とのやり取りの節々でジョークを飛ばしたりする独特のコミカルさも目立っておりました。
「トラック野郎・一番星北へ帰る」の全体的な作風自体としても、これまた以前にはなかったようなシリアスなネタ(例えば借金問題など)を取り扱ったものであったため、なおさらbig99の役どころが際立ったものでもあったのです。
よって今より「トラック野郎」でのbig99による唯一無二なライバル性を紹介しつつ、奴による役どころの手本を見出していくとします。
「トラック野郎」big99の無法で型破りながらもカッコ良き生き様
「トラック野郎」でbig99が初登場の場面とは、いきなりオープニングでの一番星とジョナサンに対するワッパ勝負での挑発でした!!
一番星が国道4号を北上しみちのくの生まれ故郷へと帰る道中にて、ある一台の一見国産車らしからぬ巨大なトレーラーが割り込んで来ました。
さすがに天下無敵のトラック野郎としての一番星もこのbig99には苦戦を強いられた上に勝負は奴に牽制されたまま逃げ切られ、何とも歯がゆい結果となりました。
「トラック野郎」においてもbig99とは無法者で型破りとは言いましたが、まさに奴は己が生き残るためには勝負の手段を選んだためしがなかったのです。
まずbig99の愛車からして日本車であることを疑ってしまったような、規格外な海コントレーラーで、スケール的にも総重量で40tはあったんじゃないかな、って印象でした。
後にこの車種は三菱ふそう製のボンネット型トラクタだったことが判明したのですが、第一ボンネット式のトラックというだけでも「トラック野郎」史上においては唯一無二な存在でした。
big99は一番星始めとしたトラック野郎たちの目前に現れてはやたらと日本での働き方にケチをつけてきました。
ある時はいきなり25tの鮮魚を一括で横取りするは、果ては一番星の前に現れてはマドンナの静代を横取りすると宣言したり。
そして遂にbig99と一番星との因縁の格闘が始まり、大勢のトラック野郎仲間達が漁港で見守る中でのガチンコ対決。
ここでbig99は一番星によるしぶとく、まっすぐな姿勢に折れて彼による主張を認めたのでした。
「トラック野郎」ではこんな感じで孤高なライバルだったbig99でしたが、時折見せてくれる英会話でのやり取りが一層作中におけるエンタメ性を引き出してくれた様子でした。
そんなbig99は最終的には人命救助のための荷を引き受けた一番星による爆走航海での支援も果してくれたのです。
「トラック野郎」はbig99の登場により国際的なカラーも演出
big99の登場により「トラック野郎」は以上のような感じで第8弾にして国際的なカラーをも演出する切欠となった、一種の転換期でした。
これを機に「トラック野郎」は今後さらに国際的にも愛され続ける最高傑作として楽しみにされておったであろう。
とまで思わせてくれた1シリーズでした。
しかしここから数えて2作を発表した1年後に、「トラック野郎」は第10弾「故郷特急便」が最終作となってしまいました。
こう考えるとbig99の存在はどれほどまでに貴重であったかを思い知らされるのみですが、だからといって当然big99を単なる「幻のライバル」的なもので終わらせるべきではありません。
big99とはあくまで「トラック野郎」が後世においてより一層高い支持を得られるための切欠を築いてくれたのは紛れなき真実であります。
最も「トラック野郎」があの放映された年代に例えば「新幹線大爆破」(1975年発表)のように海外に輸出されたかどうかは定かではないです。
しかしいうまでもなく「トラック野郎」終了後数十年を経てもこの超大作は外国人のファンにも例外なく愛されております。
私としても大阪のハロウィンイベントで「トラック野郎」の熱烈ファンを名乗る白人青年と直接お話しした事もあります。
この視点からも「トラック野郎」はbig99のお陰様さまで、国家・文化の枠を越えて末永く愛され続ける超大作となったことがよく分かります。
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