「西部警察」は悪役の美学を、この漢に学ぼう!!
今回は「西部警察」での悪役としての生き様、という話題ですが、中でも最もカッコ良く、そして美学的な次元だと断言するに値する、そんな回を紹介していきます。
もちろん、ひとえに「西部警察」での悪役達と言っても、ピンからキリまで存在しますが、私が取り上げたい悪役的存在としましては、ただ単に例えば時代劇やアニメに登場するような、泥臭い役どころではない、というのがまず1つです。
というよりも、「西部警察」においては、むしろ悪役達は計算高くてずる賢い、切れ者的なイメージが強かったな、という感覚ではあります。
よくよく悪役そのものを表現する言葉としましては、いわゆる「武闘派」が「知能派」か、みたいな風に語られてきたというのもまた、私なりの印象です。
したがって、「西部警察」の場合はむしろ後者に当てはまるのですが、やはり大門軍団とガチで闘うとなると、どうしても力任せでは不可能だったわけです。
まさしく、かくいう真実を証明し続けてきた悪役として、今回もまたまた厳選し尽くした、歴史に残るべくガチンコ勝負、と称するに相応しい、そんな回を紹介していきます。
「西部警察」での悪役が、団長とガチンコ対決したこの物語
ズバリ!! 今回は「西部警察」において、大門団長と運命のガチンコ対決した、そんな悪役の生き様を紹介していきます。
それでは、ここでいう勝負とは、一体どんな勝負だったのでしょうか!?
まさかライフル? それとも「トラック野郎」に出てくるような、拳同士の格闘?
でもなければ、あなたは何が思いつきますか?
そうです、実は団長に勝負を切望し続けてきた悪役とは、即ちプロのレーサーだったのです!!
シリーズとしましては、「西部警察パートⅢ」は第14話「マシンZ・白昼の対決」という回で、それについてこれより、あらましではありますが紹介していきます。
ある日、現金輸送車が襲われ、輸送スタッフ数名が死亡し、その被害額は約3000万円という事件が発生。
この捜査においてまず1つ、決定的な証言となった目撃情報が、犯人の車はフェアレディZという、いかにも訳アリな結果でした。
早速、大門軍団は都内に登録されているフェアレディZを捜査に乗り出しましたが、そのグレードがZ280のTバールーフ(!?)だったことも判明。
併せてまた、度重なる現金輸送車襲撃事件を防ぐために、西部署では輸送ルートをも確認していたのです。
そんなある日の白昼です。
現金輸送車の警護に当たっていた大将と純が、何と!! 団長のスーパーZのなりすましに出くわしました!!
唯一異なる点としましては、機関銃が本物が催涙弾に対して、なりすましは実弾を使用していた点でした。
よって彼らはその偽者を追跡開始するも、あっけなく逃げられてしまいました。
さらに!! 後ほど偽者を製造したと思しき整備工場にて、同じくあのスーパーZによる襲撃事件が発生。
恐らく、これは口封じが目的だったと推測されたのですが、では、警察関係者から一体、誰が、どうして情報を盗み出したのか。
ここが最大の焦点となってきます。
これについては実は、偽者を操っていたあの悪役本人が、西部署の前にある人物の死体を置いて去った事件から判明していく展開となりました。
即ち、ガイシャも偽者の製造に携わっていて、そのための情報が生前の勤務先の大手コンピューター会社より盗み出されたことも、判明していきました。
「西部警察」でのこの悪役が、団長とガチンコ対決に至るまで
団長との勝負を切望したこの悪役による、因縁の襲撃はまだまだおさまることを知りませんでした。
捜査の途中、ふと団長にある人物を交通法違反で検挙した記憶が浮かび上がりました。
というのも、大将と純による「ホシはかなりのテクの持主です」「あれは暴走族やレーサーまがいじゃないですよ」という証言より、この事件の半年前に検挙した例の違反者を、鳩村を通じて城西署の交通課に調べてもらったのです。
結果、違反者は深町という、レーサーの男であることが判明。
それも、城西署を出た鳩村がまたまた、あの偽者と遭遇して追い詰められて転倒、病院に運ばれてしまったのです。
生憎、ヘルメットのシールドが割れて、鳩村はホシの顔をはっきりと確認出来なかったものの、奴の口からは、次のような決定的なセリフが!!
「大門に伝えろ、今度勝負したら、必ず叩きのめしてやる!!」
まさに!! このセリフは団長が深町というレーサーを検挙した、あの時のセリフともピッタリ当てはまったのです!!
この深町の身元ですが、凄腕なプロのレーサーで、即ち奴は団長に自らのレーサーとしての栄光を奪い取られたと、逆恨みしてきたのです!!
ちょうどこの時、深町はレース直前であったというから、なおさらのことでした。
そんな奴にとっては、たかが些細な違反でも選手生命を奪われてしまう事にもなりかねなかったのです。
よって奴は団長に因縁を晴らすがためだけに、上記のような事件を次々と起こし、果ては有能なメカニックとして信頼の高かった、奴が行きつけの工場長の高森さんを利用してまで、偽のスーパーZを造り上げてしまいました!!
「西部警察」の悪役として最も高潔な重役を果たした奴の結末とは?
「西部警察」において、次々とずる賢い戦略を実践し、団長とのガチンコ勝負のために業を煮やし続けてきた、深町という稀代の悪役が、果たして最後の突き付けてくるものとは?
こここそが、今回紹介した回にとっては、最も愛好家達が楽しみにしていたのではないか、と言うところです。
で、早速この回のクライマックスに突入していきます!!
ある朝8時頃、例の深町より、取引の入電がありました。
「俺が監禁してる高森を助けたければ、俺と勝負してくれ」
という旨でしたが、引き続き、
「午前10時に、富士スピードウェイだ、あんたとレースがしたいのさ!!」
よって奴の要求通り、現地に向かった大門軍団でした。
そして遂に!! 深町が待ち焦がれ来た、運命のガチンコ勝負の時がやって来ました!!
果たして、奴は団長とのこの勝負で因縁を晴らし、打ちのめすことが出来るのでしょうか?
という事で、早速このガチンコ対決についての紹介ですが、流石栄光を奪われたという屈辱が、他人が思っているよりも遥かに大きいものだと、感じずにはいられない展開でした。
優位に立ち続ける深町は団長に対し、「どうした、それが限界か?」等々、いかにも意気揚々と屈辱を晴らしていくかのような展開でした。
しかし、逆に冷徹さを保ち続けた団長は、そんな深町をピタリと後付けして決して離さず、じわりじわりと追いこむ戦法に出ていました。
これにより、きれいにコース取りが決まっていたはずの深町の走りが、段々と怪しくなってきました。
そうです、奴はピタ付けされるプレッシャーに押され続け、こうして最終周を迎えた辺りで、遂に走りが不安定になってしまいました!!
よって深町は、団長を叩きのめすどころか、気が付けば頭に血が上って冷静さを失ってしまい、果てはコースアウトしてあわや壁に激突!! という事態に。
結果、最終的にはこの深町も、団長はとても自分の叶う相手ではなかったことを悟り、潔く負けを認めました。
にも拘わらず、「西部警察」史上においては、これほどまでに大門軍団を悪戦苦闘させた素晴らしき悪役を選び抜くのは並大抵の苦労ではない、というのも紛れなき真実です。
また、ついでにではありますが、本サイトにて私が絶賛し続けてきた悪役キャラ達についても、下記に紹介しております👇
https://karisumabeya.site/2020/10/10/
「西部警察」の悪役より学ぶ、本物の勝負の美学
かねてより、私としては「西部警察」を紹介していく立場として、中でも悪役を語るに当たっては、何度も繰り返し唱えたいことがあります。
というのは、「西部警察」という物語は、あくまで全と悪の枠を遥かに超えた型で、純粋な勝負の物語として楽しむべきである、という事です。
まあ、表向きの表現そのものでは、あくまでも悪役となってはいるものの、ここでこの悪役という言語を、一旦ライバルという表現に置き換えてみては、どうでしょうか?
まさに!! この「西部警察」における最強のライバルとしての深町の生き様を、改めて振り返っていきましょう。
ザッと言うなれば、深町は高度な戦略家として、常に実践の上に更なる実践を欠かすことがありませんでした。
そうでなければ、恐らく団長との勝負のためのスタートラインにも立つことが出来ず、門前払いを食らっていたのではないか、と言うところです。
また何よりも、決して敗北そして屈辱を恐れることなく、突き進んでいったと称するにも値した、そんな誇り高き栄えある悪役としての深町でした。
今回紹介した「西部警察パートⅢ」は第14話「マシンZ・白昼の対決」については、下記よりご視聴いただけます👇
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