「トラック野郎」一番星号のイルミネーションを眺めながら
私は「トラック野郎」一番星号と運命的な出会いを果し撮影に試乗を実体験しつつ、言うまでもなく最高な一大行事を楽しみつくすことが出来ました。
最もこの手のトラック野郎達によるイベントともなれば、最終のクライマックスは何てったって一番星号に象徴されるべく満艦飾なイルミネーションは絶対不可欠です。
というよりこのナイトシーンこそがトラック野郎たちによる、粋で高潔な生き様を実証すべく絶対不可欠な場面でもあるからです。
正直いうと私個人としてもあくまで一番星号の撮影に試乗、そして極めつけのナイトシーンを目当てに来場したような感じでした。
勿論一番星号に開催主となった歌麿会の幹部に限らず、今回来場されたトラック野郎達の愛車から各々によるナイトシーンまで、全てが素晴らしきものでありました。
次いでに一番星号のほかに私が気を引かれたトラック野郎達の愛車についても、少しお話ししておきます。
1つ目は龍神丸。
これは永ちゃんがソロデビュー前に活動を共にしていたジョニー(大倉)さんが主演のトラック野郎を務めたある映画に使用された実車であります。
2つ目は第三夜桜丸。
これは歌麿会の田島会長の愛車で大型ダンプです。
その車も恐らく「トラック野郎」放映時に発売されたかなりの高年式な車両でありながらも、今なお一番星号と共に寄る年波に決して負ける事なく、現役バリバリです。
よってまさに「トラック野郎」とは生きた伝説であり続けると教えられた決定的場面でした。
「トラック野郎」一番星号と共に厳しい時代をも生き抜く決意を
「トラック野郎」及び一番星を語るに当たり、私は幾度となく「トラック野郎達はいかなる低迷の時代をも、活気盛んに盛り上げてくれる」としつこく言い続けて来ました。
まさか文太兄いも欽也さんも生前は世は新型コロナという前代未聞のウイルスで全人類がパンデミックに陥る、みたいな事は考えもつかなかったことだったでしょう。
ちなみに「トラック野郎」放映当時における70年代の日本の経済情勢としても、戦後初の低迷期を迎えたとされてきました。
具体的にあの頃の情勢を説明しますと「トラック野郎」公開前の70年代前半期に中東戦争による影響でオイルショックが勃発。
これが引き金となって日本経済は戦後初のマイナス成長を記録、その後大企業の倒産が相次いだりして数年は経済が復活することがなかったと教えられて来ました。
しかしそんなご時世にも構うことなく立ち上がったのが桃次郎の相方はやもめのジョナサンを演じた(愛川)欣也さんによる「トラック野郎」という作品の発案でした。
たまたま欽也さんによる某雑誌でのインタビューを覚えているのですが彼は
「日本全国津々浦々を走り経済を根底で常に支え続けてくれているトラック野郎たちに対して支援と敬意を」
との思いをもとに、とある番組で知り合った文太兄いとご縁になり、ゆくゆくは「トラック野郎」にて一番星号のデビューと共に、全10シリーズが世に送り出されてきたのであります。
こうして当時を振り返って見ると、規模こそ異なれどちょうどバブル崩壊後の「失われた数十年」にどこかで共通するフシがあるかも知れません。
にもかかわらず桃次郎は一番星号そしてジョナサンはじめとした仲間のトラック野郎達と共に、むしろあの世知辛い情勢に逆行すべく満艦飾な生きざまを、漢達の手本として示し続けて時代を牽引してくれたのでした。
ここでのナイトシーンを眺めつつ私はまた1つ、
文太兄いは一番星号と共に、現代の我らに決断を促しているのだな
とも悟った瞬間でもありました。
「トラック野郎」一番星からは自己投資の姿勢も学びました!!
トラック野郎達にとって飾りとはむしろ各自に対する自己投資の証でもある、とも一番星号からは学びました。
そうです、デコトラのオーナーさん達は自分の愛車を派手に飾り立てることで自らの生粋で高潔な生き様を演出し、これが仕事に対する活力にもつながるわけです。
そういえば桃次郎自身としても「トラック野郎」の作中で一番星号の飾りには3,000万円(!?)もかかってるのだ、といってたのを思い出しました。
最もあの時代からすればこの金額自体ありえないほど桁外れだったと分かっていただけるでしょう。
いや、実際に一番星号に限らずバブル全盛期には確かに愛車の飾りにウン千万円つぎ込んだ、みたいに話してたトラック野郎達もいました。
対するあれから数十年後の経済的にも民間規制的にも大変厳しいご時世においてはとてもそのような出資をすること自体、別世界かも知れません。
確かに私が直接お話ししたトラック野郎の兄さん達からも「バブルのころは当たり前に通用してた飾りが、今は出禁になる」みたいに聴きました。
それでも代わりに自家用車を満艦飾に仕上げたりと、一番星号に対する愛着はどこかで受け継がれているのは、決して動かぬ証拠であります。
この視点からも私は今回一番星号より、
自らの進歩のためには、それに見合うべく自己投資を惜しむべからず
という姿勢も教えられました。
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