千葉真一氏によるアクションの本質を、「キーハンター」より学ぼう
千葉真一氏と言えば我が国を代表するアクション俳優として、既に半世紀以上に渡りその名を揺ぎ無きものにしました。
ここでもまた、その千葉真一氏のアクションタレントなりの資質を見直すためにも、まずはタイトルの「キーハンター」なるドラマのみならず、その他の千葉真一氏の格闘映画を始めとした経歴の視点からも見つめ直していこうかと思います。
千葉真一氏による、アクション俳優としての一世一代の実録を振り返る
まずは、その千葉真一氏出演の代表作はと言えば、ジャンル的には厳密にいうと、空手に少林寺拳法といったたぐいであったと見受けられます。
中でも、今回の記事において、千葉真一氏の歴代の代表作と、それに伴う千葉真一氏の国際的なアクション俳優としての名をとどろかせるに至った、そのあたりを振り返っていきたいところです。
そのまさに、千葉真一氏による国際的な認知度としては、海外では恐らく1970年代前半期からであったと思われますが、そのアクション映画の人気に伴い、Sonny Chiba (サニー ちば)なる愛称が使用され出したようです。
まさにそれら格闘映画の代表作としては、例えば1973年に封切公開された映画『ボディガード牙シリーズ』や『殺人拳シリーズ』(1974年 – 1976年)、『地獄拳シリーズ』(1974年)、『少林寺拳法』(1975年)、『けんか空手シリーズ』(1975年 – 1977年)、『激殺! 邪道拳』(1977年)といったあたりです。
タイトルから見ていただいても、いかにも千葉真一氏のアクション俳優としての認知度が、空手を始めとした格闘のジャンルをメインに高まりだした、という事をお判りいただけるかと思います。
併せて既に千葉真一氏自身としても、ジャパンアクションクラブ (JAC ) を1970年に設立しており、この目的としては、その頃より不足していたスタントマンを始めとするアクションタレントの育成を行う事であったと伝えられております。
以来千葉真一氏としては、アクション俳優なりの新境地への挑戦の一環で、主演映画『柳生一族の陰謀』(1978年)を皮切りとして、時代劇にもたびたび出演し、勿論こちらも高い評価を得続けて来ました。
そんな型でアクション映画俳優としてのその地位を不動のものとし続けてきた千葉真一氏ですが、そんなアクションタレントとしての名を馳せるべくきっかけとなったのは、実はかの不屈の名作ドラマでもあったのです。
千葉真一氏による、アクション俳優の教科書としての「キーハンター」
今回お話ししている千葉真一氏のアクション関連作品に限らず、どのタレントにとっても、それぞれの一代転換期に対する見方はピンからキリまであることでしょう。
そんな一大転換期というに相応しい名作としては、今回の千葉真一氏にとっては、ドラマ「キーハンター」(1968年~1973年)が当てはまると私は考えております。
最も「キーハンター」といえば、今はなき元妻野際陽子氏と千葉真一氏を結び付けた共演作としての認知度が高いところでしょうが、まさに「キーハンター」こそが文字通り新発見の連続であったという風に、千葉真一氏自身としてもある番組で語っていたようです。
その放映開始当時においては、それまでまず誰もが観た事もないであろう、ずば抜けた千葉真一氏のアクションの演技が大反響を呼び、「キーハンター」の視聴率も一時は30%を超えたこともあり、千葉真一氏は国民的アイドルとしても親しまれたと言います。
この「キーハンター」における千葉真一氏の演技たるもの、まさに命懸け以外の何物でもなかったほどでした。
まあ、千葉真一氏が実演してくれたアクションのごくごく一部ではありますが、例えば走行中の機関車に飛び乗る、雪の急斜面を転げ落ちる、果てはロープウェイにロープ一本でぶらと下がったりと言う風な感じでした。
千葉真一氏がアクションを通じて、現代の我々に伝えたいこと
そしてその時のアクションに対する千葉真一氏自身の心構えとしても、さすがに誰もが真似できないものがありました。
例えば、「恐怖感を一切捨ててこそ、素晴らしいアクションが実演できる。そのために一度も失敗せずにやってこれた」みたいなものでした。
一見華やかに見えるその舞台裏たるもの、度重なる命懸けのアクションの連続の場面をも乗り越えてきたのです。
言葉だけでなく、千葉真一氏のアクションに対するあくなき挑戦、試し続ける姿勢たるものが、そのアクション俳優としての地位を不動のものとし続けてきた、1つの原型こそがまさにドラマ「キーハンター」において実証されております。
今回紹介した「キーハンター」を始め、千葉真一氏が世に送り出し続けて来てくれた数々のアクションシーンからは、我々が今までどこかに忘れていたであろう、躓きを恐れずに挑戦し、試し続けて前進していこうとする姿勢が学び取れることでしょう。
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