「西部警察」はまた、悪役達があってこその一大英雄事業でした!!
さぁ、今回は「西部警察」ネタでも、今までとはまたまた視点を変えて見て、悪役達に焦点を絞ってお話しを進めていこうと思います。
いきなり、今回のタイトルからして何だか抵抗を感じずにはいられないかも知れません。
確かに「西部警察」における売り文句を見直してみると、例えば「悪が滅びるまで、男達は決して諦めない!!」あるいは「憎むべきは悪!!」という旨のタレコミが目立ってはおりました。
即ち一方では裏を変せば、「悪役達がいなければ、西部警察は存在しえなかった」みたいな方程式も成立する、という事です。
そうです、まさに「西部警察」シリーズにおいては、大門団長こそが悪役達にとって最も恐れられてきた存在であり、かつ挑戦の対象であり続けたのです。
言い換えれば、時として「西部警察」なる最高傑作を、善悪又は敵味方、という次元を超えたところから見つめ直してこそ、その物語の本質というものが見えてくる、てなところでもあります。
そんな意味では、「西部警察」をあくまで闘いの物語、という視点で見つめ直してみると、今までには気付かなかった悪役達の役どころが発見できるのではないか、とも考えられます。
よって今より、「西部警察」シリーズにおける歴代の悪役達の中から本サイトにて独断と偏見ながらも選び抜いた登場人物達を、紹介していきます。
「西部警察」シリーズは、この悪役があってこその最高傑作でした!!
という事で早速、私自身がこれぞ正しく悪役中の悪役!! として是非ともイチオシしたい存在を語っていきます。
「西部警察パートⅢ」は第51話にて、何と鳩村を拉致して「ある目的」に利用したとされる悪役達に関するお話しです。
というのは元防衛組織関係者で、要人暗殺組織に転身したとされる蜷川という人物で、キャストは片岡五郎氏でした。
さらにこの蜷川は、奴と同じく防衛組織出身で、悪役達の首謀者に当たる諸星という人物と手を組んで鳩村を拉致し、そのライフルの腕を巧みに利用しようと企んでいたのです。
そんな蜷川がまず最初に現れたのが、鳩村が大将こと山県と共にバーで楽しんでいた時のことでした。
蜷川の共犯とみられる女と鳩村が会話している様子を、虎視眈々と冷徹かつ不気味に隙を伺う場面が印象的でした。
この後の展開としましては、鳩村を拉致してからアジトでのやり取り、そしてクライマックスにて大門軍団と激突するまで、他の悪役一味と並んで独特な凄味を演出していた稲川だったのです。
また、この蜷川を演じた片岡さんという俳優こそが、「西部警察」きっての悪役として数話に登場していまして、私自身から絶賛したい存在なのであります。
※「西部警察」にて片岡さん演じた悪役は、これもまた必見です!!
という事で、また一つ片岡さんが好演してくれた悪役を紹介します。
「西部警察パートⅢ」は第32話において、原子物理学専門で核燃料サイクルを研究テーマとしていた中里助教授とその息子・雅也君の誘拐実行犯の溝口という男です。
その運びとしましては、東北は杜の都・仙台を拠点とするエンドーチェーンのとあるイベントの最中、観客達の間に紛れて仲間達と共にこの父子を連れ去っていったのです。
出口は会場の裏側だったと見られ、他の悪役一味とC230型ローレルに乗って逃走、という感じでした。
ちなみに運転していたのはサングラスをかけた若い女性でして、この父子を連れ戻そうとした中里先生の再婚相手・相原杏子が溝口の発射した銃弾に倒れ、意識を失ってしまったのです!!
幸い彼女は命に別条がなく、意識が戻った時点で大将による事情聴取が実施されました。
宮城県警による前科者達の顔写真付きのリストをも交えた捜査でして、結果杏子の目撃談により誘拐した一人が溝口であったとの証言が決定的となり、以後大門軍団と宮城県警による捜査に拍車が掛かっていきました。
さらにその後の展開としましては、溝口のアパートより行きつけの料亭であった「奈る駒」のマッチが発見され、奈る駒の店主による証言より、共犯の1人が近所のバーの女であることも突き止めたのです。
この女による供述からまたまた、自分が翌日の朝9時に岩沼屋ホテルで面会予定であったことも判明、大門軍団は現地にて溝口達が来館する隙を伺い続けました。
予定時間を半時間以上過ぎたその時、まさに女が運転していたのと同じローレルが現れました。
溝口はもう一人の悪役仲間と共に、手りゅう弾をも交えた攻撃での、軍団からの決死の逃走でした。
追い詰められ、行き着いたその先は西仙台ハイランドでして、遂に鳩村による発砲でタイヤがパンク、溝口を乗せていたローレルは遂に横転してしまいました!!
それでもなおしぶとく逃げ続ける2人でしたが遂に逃げ場を失ったその時、2人は各々女性客達に拳銃を突き付けて人質に取りました。
バカらしくも鬼の如き凄味に溢れた形相で、まさにこれぞ本物の悪役!! そんな溝口を好演してくれた片岡さんでした。
まあ、この場面の結末としまして、大将に牽制された上に団長と鳩村によるライフルで2人とも狙撃され、溝口は団長による鉄拳制裁の挙句、強奪された高濃縮ウランの場所を吐かずにはいられなくなりました。
そうです、この場所こそが「西部警察パートⅢ」全国縦断ロケ第9弾・宮城編にて、例の最終兵器の製造が現実となったアジトでした!!
よって溝口の逮捕が、増々一層事件の糸口を解明すべく機会となり、遂に奴の背後関係解明により、悪役一味の正体及びそのグループによる犯行計画が暴かれていったのです・・・・・・・。
「西部警察」史上、最初で最後の悪役達は、ズバリ奴らです!!
という事で、これからとしましては、溝口という悪役を紹介してきた流れで、「西部警察パートⅢ」第33話に当たる「仙台爆破計画 宮城・後編」での悪役もついでに紹介してしまいましょう。
前述の溝口による供述で、アナーキスト(無政府主義者)としての犯人グループの首謀者となった人物こそがまず1名、滝沢(小野武彦氏)という悪役でした。
右腕に伊庭(南条達也氏)という男をうまく使い核爆弾の製造に成功したその後も、爆破計画を進めるために原子力機関の総裁らとも無線にて巧みで狡猾にやり取りを続けました。
「俺は人類史上誰もが為し得なかった、前代未聞の大事件を必ず実現化させる」と不気味な笑みを浮かべ、一部始終冷徹かつ揺ぎ無き自信を崩すことはありませんでした。
しかし残念ながら無線でのやり取り場所であった大型バスの位置を大門軍団に察知され、逃走しようと焦って誤爆、そのまま滝沢を含む4人の悪役達は焼死してしまいました。
まあ、この滝沢特有のキャラとしましては、いかにも人を使うのがうまくいかなる状況下においても冷静さを崩すことのない、「西部警察」史上最も頭の切れる悪役だったな、ってところです。
もう1人、その右腕であった伊庭についても、紹介していきます。
実はこの男、東北理科大を除籍というまさに訳アリの経歴の持ち主でかつ、学生時代には拉致され核爆弾製造に利用された中里先生とは顔見知りだったようです。
伊庭もまた部下達を巧みに使って段取り良く爆弾製造のための材料を調達、滝沢からもこの上なく信頼されていました。
大型バスが爆発し滝沢達が死亡する直前でのヘリからの身代金の受け取り、そして警官隊をTNT爆弾で壊滅させるための計画も用意周到に打ち合わせていました。
そのために伊庭1人に限っては、先にヘリから身代金を受け取る指定の地点まで先に出発していました。
しかし仲間達が全員爆死してからというもの、ただ一人生き残った伊庭は検問を強行突破しかなり追い詰められていきました。
そんな伊庭の逃走ぶり、いかにも悪役なりにしぶとく生き延びようとする凄まじきまでの執念の塊でした。
この逃走劇の結末としては、日産のカーディーラーの敷地内に紛れ込んだ挙句、屋上からダイブし頭部を強打して絶命、という感じでした。
ついては後者の伊庭としましても、滝沢と並ぶかなりの切れ者でして、ただ単に冷徹で非情なだけでなくニヒルでナルシストな好青年、みたいな印象が強い悪役でした。
したがって、先に紹介した片岡さん演じた2役と併せて、滝沢に伊庭という面々も、まさに「西部警察」史上最初で最後の悪役として、イチオシせずにはおられない存在です。
今回紹介した悪役達が出演している「西部警察パートⅢ」における第32・33話及び第51話は、下記よりご視聴いただけます👇
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